既存住宅について
☀晴れ
少々堅いお話ですが・・・、
私がこの業界に入った約40年ほど前の
新築住宅着工戸数は約120万戸でした。
当時、勤めていた会社の社長が
適正な新築住宅着工戸数は人口の0.7%である。
いずれ日本も80万戸になる。と言われていました。
その後、バブル期に170万戸に
達しましたが、現在は95万戸ほどです。
この先も減少していくと予想されていますので
図らずもいずれ80万戸時代が
来るのではないかと思います。
新築着工戸数が減少している原因の一つが
高止まりしている新築住宅の価格と
伸びない収入の差です。
最初に持ち家をするであろう30~40歳代の
平均年収が470~640万円に対し
首都圏の住宅平均価格はマンションで5870万円、
建売住宅で5160万円と年収の8~12倍になります。
これでは易々と新築住宅を購入することは出来ません。
ある程度の資産を保有しているか
親からの贈与などがないと
中々難しいのではないでしょうか。
一方で、2013年の日本の住宅投資額は890兆円ほどで
住宅資産額は350兆円ほどです。
実に540兆円ほどが目減りしていることになります。
これは日本の住宅実態を反映しており、
築年数の経過により急速に消耗する現状を表しています。
不動産査定でも木造住宅は25~30年で
評価が0円と見なされますからね。
実際は使える住宅ですのに腑に落ちないことです。
日本のこのような住宅事情を考えますと
既存住宅(中古住宅)の流通の活性化が
急務であると言えます。
長くなりましたので明日につづきます。
(南山)